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1万人調査による児童の「むし歯」の関連要因 ~朝食欠食、遅い就寝、1日1回以下の歯みがき、家庭でメディア利用のルールがない、ネット依存の児童にむし歯が多い~ とやま安心ネット?ワークショップ事業

本研究のポイント

?永久歯がむし歯になるリスクが一番高いのは学齢期です。2018年に富山県の約1万2千人の児童を対象とした調査に基づき、むし歯の関連要因を分析しました。
?むし歯が多い(治療歯あるいは未治療歯の合計が3本以上)児童は全体の25.7%(男子24.4%、女子27.0%)でした。
?朝食欠食や遅い就寝、歯みがきが1日1回以下、家庭でのメディア利用のルールがない、ネット依存の傾向にある児童でむし歯が多く見られました。
?規則正しい生活に加え、1日2回以上の歯みがき、ネットに依存しない、家庭でメディア利用のルールをもつことがむし歯対策になると言えます。

研究概要

 富山大学学術研究部医学系 疫学健康政策学講座の山田正明准教授、関根道和教授らは、富山県内の小学生を対象とした調査から、むし歯に関する研究を行いました。
 この調査は2018年7~9月に富山県内の4~6年生の小学生13,413名を対象に、メディアの利用時間や生活習慣、健康、家庭環境などについて調査した「とやま安心ネット?ワークショップ事業」です。これまでにネット?ゲーム依存について報告していますが、今回は小学生で近視に次ぐ主要な健康問題であるむし歯について分析し、英国医学雑誌BMC Oral Healthに掲載されました。

研究内容の詳細

1万人調査による児童の「むし歯」の関連要因 ~朝食欠食、遅い就寝、1日1回以下の歯みがき、家庭でメディア利用のルールがない、ネット依存の児童にむし歯が多い~ とやま安心ネット?ワークショップ事業[PDF, 407KB]

論文情報

論文名

Association of self-reported dental caries with sex, lifestyle, and problematic Internet use among elementary school children in Japan.

著者

Yamada, M., Sekine, M., Tatsuse, T. Yanai Y.

掲載誌

BMC Oral Health 25, 129 (2025). 2025年1月23日オンライン出版

DOI

https://doi.org/10.1186/s12903-025-05475-8

お問い合わせ

富山大学 学術研究部医学系
准教授 山田 正明

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